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国税庁が平成29年10月から12月までの基準年利率を公表。〜3分でわかる「基準年利率と相続」

時間・行動・お金をコントロールする術を、ブログでお伝えしています。税理士で逆算手帳・認定シニア講師のきむら あきらこ(@kimutax)です。

国税庁が平成29年10月から12月までの基準年利率を公表しました。

基準年利率とは、相続税の申告の際に、一定の財産の価額を評価する際に使用される利率(割引率)です。

きむら

基準年利率とは、どんな財産の評価に使われるのでしょうか。また、利率の上げ下げが評価に与える影響は?そのあたりを簡単に書いてみました。

平成29年10月~12月分の基準年利率が公表されました。

平成30年1月22日、国税庁ホームページ上に“「平成29年分の基準年利率について」の一部改正について(法令解釈通達)(平成30年1月17日)”が掲載されました。

平成29年10月~12月分の基準年利率は、各月とも、短期0.01、中期0.01、長期0.25。この1年間、長期の利率が平成29年9月に一瞬0.1になった以外は、短期・中期・長期とも利率に変動はありません。

きむら

この基準年利率について、もう少し詳しく解説いたしますね!

基準年利率とは

基準年利率とは、無形の市場性がない財産の価額を評価する際に使用される利率(割引率)です。

基準年利率は、ひと昔前までは固定の数字でしたが、今は、日本証券業協会によって公表されている利付国債の複利利回りをもとにして算出され、月ごとに発表されるようになっています。

言うまでもなく、低金利時代の影響を受け、今は非常に低い利率となっています。

相続税の申告で基準年利率を使用するケースとは?

基準年利率は、「無形の市場性がない財産の価額を評価する際に使用される」とお話ししましたが、具体的に言うと、相続税の申告の際に、一定期間収入等が見込まれる無形財産の評価で使用される利率です。

例)著作権の評価

基準年利率を使って計算する代表的な財産といえば、著作権があります。

著作権から発生する印税収入は、毎年収入が見込まれるものであり、収入で得た額を金融機関に預け入れ複利運用できることから、利息分を割り引くため、基準年利率を用いたうえで評価を行います。具体的には、次のような計算式で評価します。

年平均印税収入の額(1)×0.5×評価倍率(2)

(1)年平均印税収入の額…3年間の印税収入の額の年平均額
(2)評価倍率…各年の印税収入の額が「年平均印税収入の額」であるものとして、著作物に関し精通している者の意見等を基として推算したその印税収入期間に応ずる基準年利率による複利年金現価率

きむら

難しいですよね!具体的な計算はプロに任せるとして、ここでは「将来の収入額を現在価値に引き直して計算するのに基準年利率を使うんだ」くらいに理解していただければと。

その他に相続税で基準年利率を使うケース

その他、次のような財産の評価で基準年利率を使います。

定期借地等……決められた契約期間に限った借地権である定期借地等の評価では、基準年利率をもとにした複利年金現価率が用いられます。

鉱業権……鉱業権(鉱物の採取における権利)も著作権同様長期的な収入を生み出す財産です。著作権同様、基準年利率をもとにした複利年金現価率によって評価します。

営業権……基準年利率をもとにした複利年金現価率によって評価します。

特許権……基準年利率をもとにした複利現価率を用いて評価を行います。

その他、信託受益権やゴルフ会員権の評価の際に、複利原価率を用います。

まとめ、つぶやき、あるいは編集後記

きむら

ちなみに基準年利率が下がると、利回りからの割り戻し計算で評価をするこれらの財産の評価は、上がってしまいます。

相続税を納める立場としては、「基準年利率が上がったほうが、ウレシイ」と考えると良いかと!