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こちらの記事は、相続の無料相談を利用したいけれど、どこに行けばよいか分からないとお考えの方向けです。
小さな相続専門税理士のきむら あきらこ( YouTube)です。
相続のこと、そろそろ誰かに聞いてみたい。
そう思いながら、一歩が踏み出せていない方は多いのではないでしょうか。
- 何が問題なのかも、はっきりとは分からない
- いきなり専門家に相談したら、費用が高そうで不安
- 無料と書いてあっても、あとから請求されないか心配
そんな理由で足が止まってしまうのはよくあることです。
ところが実は、相続の無料相談ができる窓口は、思っているよりたくさんあります。
ただ、窓口ごとに、無料でできることとできないことが違うので、そこを知らないまま動くと、時間だけが無駄に過ぎてしまいます。
この記事では、相続の無料相談ができる窓口を目的別に5つに整理し、それぞれの特徴と注意点、そして無料と有料の線引きまでお伝えします。
読み終える頃には、ご自身がまずどこへ行けばよいかがわかるようになります。
相続の無料相談は目的別に選ぶことが大切
この記事で一番お伝えしたいことは、まずこちらです。
相続の無料相談先は意外と多いけれど、目的によって選ぶ場所がまったく違うということ。
相続は、人生で何度も経験するものではありません。
いざ相続が起きると、何から手をつければよいのか分からなくなります。
これは、決して珍しいことではありません。
そして相談となった時に、無料相談先は複数ありますが、それぞれ役割もできることも異なります。
そこを知らないまま動くと、どうなるでしょうか。
窓口をたらい回しにされたり、結局また別の相談先を探すことになったりします。
相続の相談先は専門家ごとに役割が分かれている
そして、相続の専門家には、それぞれ担当する役割があるということです。
相続の専門家といっても、ひとくくりにはできません。
| 相談したい内容 | 担当する専門家 |
|---|---|
| 税金の計算や申告 | 税理士 |
| 相続人同士の争い | 弁護士 |
| 不動産の名義変更 | 司法書士 |
| 書類作成のサポート | 行政書士 |
| 金融資産が財産の中心 | 銀行・信託銀行 |
このように、得意分野ははっきり分かれています。
だからこそ、自分の悩みに合った窓口を選ぶことがとても大切です。
ここからは、相続の無料相談ができる5つの窓口を順番に見ていきましょう。
ご自身の状況と照らし合わせながら、どこが合いそうか考えてみてください。

相続の無料相談①相続に強い税理士事務所・税理士法人
相続税のことを具体的に知りたい場合、最初の候補になるのが税理士です。
税理士は、税金の専門家です。
- 相続税がかかるのかどうか。
- どの特例が使えそうか。
- 申告は必要なのかどうか。
こうした税金に関する疑問は、税理士の担当分野です。
相続に強い税理士かどうかを見分ける方法
ここで大事になるのが、その税理士が「相続に強い」かどうかです。
税理士にも、それぞれ得意分野があります。
法人税や確定申告を中心に扱っている税理士も少なくありません。
相続税の実務経験が多いかどうかは、事前に確認しておくと安心です。
では、その実務経験はどうやって確かめればよいのでしょうか。
ホームページに「相続が得意です」と書いてあっても、判断は難しいですよね。
もっともあてになるのは、身近な方の口コミです。
最近相続を経験したご友人や知人に、どこの事務所に頼んだのかを聞いてみてください。
実際に依頼した方の体験談は、どんな宣伝文句よりも参考になります。
【注意!】初回無料でも時間と回数に限りがあります
いくつかの事務所では、初回相談を無料としています。
ただし、時間が限られていることが一般的です。
また、2回目以降や具体的な試算になると有料になる場合があります。
この点は、相談を申し込む前に確認しておきましょう。
もし相続税の申告まで依頼することを視野に入れているなら、はじめから相続に強い税理士に相談するほうが効率的です。
依頼先を決める時のコツも、1つお伝えしておきます。
時間に限りはあるとはいえ、1個所で即決するのは避けましょう。
2、3個所ほど面談してから決めることをおすすめします。
初回無料の枠を使えば、費用をかけずに比較できます。
事務所ごとに違う質問をぶつけてみるのも、面談のたびに問題解決できるので、おすすめです。

相続の無料相談②国税局電話相談センター・税務署
2つ目は、国税局の電話相談センターや税務署の無料相談です。
制度の基本や手続きの流れを確認したいなら、とても使いやすい窓口です。
税務署は手続きの質問にとても丁寧
私は仕事柄、いろいろな役所に足を運びます。
その中でも、実は一番親切なのが税務署だと感じています。
税務署と聞くと、怖いというイメージを持つ方が多いですよね。
確かに、脱税や財産隠しがあれば、税務署は厳しい存在となり、ペナルティも決して軽くはありません。
ですが、書類の書き方や手続きの進め方についての質問には、驚くほど丁寧に答えてくれます。
なぜというと、理由はシンプルで「税金をきちんと納めてほしいから」です。
税務署から見れば、納税者は大切なお客様にあたります。
だからこそ、納税手続きの手助けには前向きに協力してくれるので、必要以上に身構えなくても大丈夫ですよ。
電話相談は予約不要で匿名でも使える
国税局電話相談センターや税務署では、相続税の制度や申告の流れを相談できます。
例えば
- 基礎控除はいくらなのか。
- 申告が必要になるのはどんな場合か。
- どんな書類を準備すればよいのか。
こうした一般的な説明を受けることができます。
電話相談は予約が不要な場合が多く、匿名で相談できるのも安心材料です。
税務署の窓口なら、対面で手続きの説明を受けることもできます。
ただし窓口の相談は、現在は予約制になっています。
相続税がかかるかどうかの基準を知りたかったり、申告期限がいつまでかを確認したい。
こうした基本的な内容を確かめる場としては、十分に役立ちます。
自分で質問のポイントを絞れる方には、特に使いやすい窓口です。
節税の相談には答えてもらえない
一方で、できないこともはっきりしています。
個別の事情に踏み込んだアドバイスは行っていません。
具体的な分割方法の提案も、対象外です。
内容が複雑になると、時間内では説明しきれないこともあります。
そして、国税局や税務署が対応しないのが、税金を安くするための相談です。
節税の方法や、どちらの選択が有利かといった質問には答えてもらえません。
まずは全体の仕組みを知りたいという段階なら、気軽に使える選択肢です。

相続の無料相談③役所・税理士会
3つ目は、区役所や市町村役場、そして税理士会が行っている無料相談です。
一般的な内容を税理士に無料で聞いてみたい方に向いている窓口です。
自治体によっては、決まった日に税理士が相談に応じる枠を設けています。
税理士会でも、無料相談会や税金セミナーを開催していることがあります。
役所や税理士会が窓口になっている分、安心感があるのも特徴です。
税務署とは違う角度から質問できるのも利点といえます。
税務署では聞けない、一歩踏み込んだ質問ができる場合もあります。
相続税の計算方法の考え方を確認したい。
自分の分割方針に大きな問題がないか意見を聞きたい。
そんな整理段階の相談には活用しやすいでしょう。
相談時間は30分程度と短い
ただし、当事務所へのお問い合わせでもよく聞く声があります。
市役所に行ったけれど、相談時間が30分しかなかったというものです。
時間が短いうえに、担当してくれる税理士を選ぶこともできません。
個別の事情に深く踏み込んだアドバイスは、期待しすぎないほうが安全です。
具体的な節税提案についても同じことが言えて、実施していない自治体もあります。
お住まいの区や市の窓口で、事前に確認してみてください。
質問を整理してから行くと相談が充実する
まずは税理士の意見を一度聞いてみたい。
そんな段階であれば、有効な選択肢の1つです。
限られた時間を活かすために、聞きたいことを書き出してから行きましょう。
私自身も相談会に担当税理士として参加することがあります。
相談時間は、たいてい30分から1時間ほどです。
ところが、悩みを打ち明けるだけで終わってしまう方が少なくありません。
せっかく税理士に会えるのに、それではもったいないですよね。
質問を整理しておくだけで、同じ30分の中身が大きく変わります。

相続の無料相談④銀行・信託銀行
4つ目は、銀行や信託銀行が行っている無料相談です。
金融資産が財産の中心というご家庭には、身近な相談先になります。
銀行や信託銀行では、相続に関する相談窓口を設けていることがあります。
預貯金や上場株式など、金融資産の取り扱いには特に強みがあります。
金融機関は人脈が広いことも、見逃せない点です。
必要に応じて、提携している税理士や司法書士を紹介してくれる場合もありますし、普段から取引のある銀行なら、相談する側の心理的なハードルも下がります。
相続後の資産の管理や運用まで含めて相談したい。
金融資産が財産の大半を占めている。
そんなケースでは、話が進めやすいでしょう。
銀行の担当者は税金の専門家ではない
一方で、注意しておきたい点もあります。
銀行の担当者は、お金のことなら何でも分かりそうに見えるかもしれません。
ですが、税金の専門家ではありません。
相続税の具体的な計算や節税の判断は、最終的に専門家への確認が必要です。
提携先の士業を紹介してもらう場合にも、気をつけたいことがあります。
費用体系がどうなっているのかを、必ず先に確認してください。
銀行での相談は無料でも、その先は有料というケースがあるからです。
まずは身近な窓口で全体像を整理したい方には、向いている選択肢です。

相続の無料相談⑤弁護士・司法書士など他の士業
5つ目は、弁護士や司法書士、行政書士など、税理士以外の士業の無料相談です。
税金以外の問題であれば、それぞれの専門家に相談するのが近道です。
相続には、税金以外の問題もたくさんあります。
相続人同士で意見が対立して揉めそうなら、弁護士です。
不動産の名義変更なら、司法書士です。
遺産分割協議書などの書類作成、相続手続きなら、行政書士や司法書士です。
このように、役割ははっきり分かれています。
他の士業でも、初回無料相談を設けている事務所は多くあります。
弁護士は費用が高そうだと感じる方もいらっしゃるでしょう。
ですが、収入などの条件を満たせば法テラスを利用できる場合もあります。
兄弟間で話し合いがまとまらない。
実家の名義変更の方法が分からない。
こうした悩みは、税理士ではなく他の専門家の出番です。
士業の役目は縦割りになっている
ここでも、税理士と同じ注意点があります。
資格があるからといって、相続全体に通じているわけではありません。
士業の役目は、あくまで縦割りです。
税金の計算や節税の判断は、税理士の領域です。
反対に、私たち税理士は相続登記や紛争解決のご相談は承れません。
相談内容と専門分野が合っているかを意識して選びましょう。

士業なら誰に相談しても安心とは限らない
ここまで、相続の無料相談ができる窓口を目的別に5つご紹介しました。
無料でも相談先はたくさんあることが、お分かりいただけたのではないでしょうか。
ただし、もう1つだけ大事な注意点があります。
士業なら誰に相談しても安心、というわけではありません。
同じ税理士でも、相続税をほとんど扱ったことがない人もいます。
司法書士や行政書士など、他の専門家でも事情は同じです。
なぜ、その分野に詳しい人を選ぶ必要があるのでしょうか。
相続は、教科書では学べない現場の経験の差が、そのまま結果に出やすい分野だからです。
実績や件数を聞いてみましょう
では、どうやって見分ければよいのでしょうか。
先ほどお伝えしたのは、相続に強い税理士の探し方でした。
身近な方の口コミをたどるという方法です。
一方、弁護士や司法書士など他の士業を見分ける時は、もっとシンプルです。
相続の実績や件数がどれくらいあるかを、率直に聞いてみてください。
士業が実績を誇張して答えることは、まずありません。
事実と違うことを伝えて相談者に迷惑や損失を与えれば、資格そのものを失いかねないですし、職業上の性質として、盛った話はできないからです。
そして、ご自身の状況を話した時の反応にも注目してください。
- すぐに断定せず、確認すべきポイントを整理してくれるか
- 必要な資料や手順を、具体的に教えてくれるか
このあたりを見れば、相続を日常的に扱っている人かどうかが見えてきます
無料でできることと有料になることの線引き
最後に、1つ大切なことをお伝えします。
無料相談は、決して万能ではありません。
どこまでが無料で、どこからが本格的な依頼になるのか。
この線引きを知っておくと、相談の使い方が変わります。
まず、ご自身の悩みが税金なのか。
それとも、手続きなのか。
あるいは、トラブルなのか。
そこを整理するだけでも、進む道は大きく変わります。
相続の無料相談は、それをはっきりさせるための入り口です。
最初から有料の窓口に駆け込んで費用を払うと、本来は必要のない出費になってしまうこともあります。
だからこそ、無料でできることと有料になることを分けて考えてください。
無料でできるのは、必要な手続きや専門家を見定めるための交通整理です。
有料になるのは、具体的な数字を出したり、作業や責任を伴う判断を任せたりする段階で使いましょう。

友人が専門家でも無料で聞くのは避けましょう
無料相談について、避けてほしいことも1つお伝えします。
それは、ご友人が税理士など専門家だからと無料で相談してしまうことです。
もし友人がラーメン店を営んでいたら、どうでしょうか。
ただで食べさせてほしいとは、まず言いませんよね。
税理士も同じで、専門知識はその方の商品です。
きちんと依頼したほうが、相手も気持ちよく力を貸してくれます。
特に確定申告の時期の税理士は余裕がないので、配慮したいところです。
相続の無料相談まとめ
最後に、この記事のポイントを整理します。
①相続の無料相談先は目的別に選ぶことが大切
②相続税の具体的な相談は相続に強い税理士
③制度の基本や手続きの確認は国税局電話相談センターや税務署
④一般的な内容を税理士に聞きたいなら役所や税理士会の無料相談
⑤金融資産が中心なら銀行や信託銀行も選択肢
⑥トラブルは弁護士、名義変更は司法書士、書類作成は行政書士と役割は分かれている
⑦無料でできるのは交通整理と方向性の確認だが、無駄な出費や時間のロスは防げる

相続の無料相談は、正しく選べば心強い味方になります。
まずはご自身の悩みがどこにあるのかを見極めることから始めてみてください。
ところで、当事務所では通常の無料相談は承っておりません。
本気で問題を解決したい方に、じっくり向き合いたいと考えているからです。
その分、状況を丁寧に伺い、責任を持って対応させていただきます。
相続について気になることがある方は、ぜひ一度ご相談ください。

