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2019年の10連休、企業の経営者として知っておきたい5つのこと

こちらの記事は、中小企業の経営者向けです。

税理士のきむら あきらこ(@k_tax)です。

2019年のゴールデンウィークは、新天皇のご即位の影響で、10連休になります。

10連休を心待ちにしている人も多いかもしれませんが、ほとんどの経営者の方が、起業して以来こんな大型連休を経験するのは初めてなので、不安に思われている方も多いことでしょう。

リフレッシュのために自主的に休むのと違い、官公庁や金融機関も10連休。つまり、10連休の間、社会の機能の主要部分が止まってしまいます。

そこで、中小企業の経営者として、注意せねばいけないこと・今から対策をしておかなければならないことがいくつかあります。

きむら

そこで、2019年の10連休に備え、経営者が最低限知っておくべき5つの事項について、税務面と資金面から、まとめてみました。

1)税務の申告期限等は4月30日→令和元年5月7日に

まず、税務申告の期限について。

4月30日は、2月決算法人の確定申告書や、8月決算法人の中間申告書の提出期限です。その場合、4月26日までに申告書を提出しなくてはならないのでしょうか?

結論からお話ししますと、申告書の提出期限は令和元年5月7日(火)に後ろ倒しされます!

国税通則法では、申告書等の提出期限が次の①〜③の場合、

①日曜日
②国民の祝日に関する法律に規定する休日その他一般の休日
③政令で定める日(土曜日、12月29日・30日・31日)

これらの日の翌日をもってその期限とみなすと規定されています。

したがって、このルールを2019年の10連休に当てはめると、4月30日期限の申告書等のみなし提出期限は、5月7日になります。

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2)一部の税務書類は後ろ倒しナシなので要注意!

ところが、「後ろ倒しルール」が使えない税務書類もあるので、注意が必要です。

具体的な例を出すと、もっとも身近なところでは、消費税関係の届出書です。

4月決算の会社で、2019年5月1日開始事業年度から「消費税課税事業者選択届出書」や「消費税簡易課税制度選択届出書」などの効力を発生させたい場合には、5月7日ではなく、4月30日までに提出をしなくてはなりません。

ご注意を!

MEMO
国税通則法の「後ろ倒しルール」は、「期限」について認められるものなので、「期限」という形で規定されていないものについては、後ろ倒しが認められません。
申告書等の提出期限が土日祝の場合の取り扱い〜「期限が延びるもの」と「延びないもの」

3)給与の支払いは前倒し?後ろ倒し?

次に、経営者として留意したいのが、給与の支払い日です。

きむら

給与って、前倒しで支払わなければいけないというイメージが強いかと思います。

私も実務で多くの企業を見てきましたが、給与支払い日が土日祝の場合、前倒しで金曜に払っているところが殆どです。

ところが、法律では給与の支払いは「後ろ倒しでよい」ことになっています。

根拠は、民法142条で

期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。

と規定されているから。

MEMO
労働基準法は民法の特別法という位置付けなので、労働基準法に規定がない場合、「民法の一般原則に戻る」という考え方があるので、この民法の規定が適用されます。

ただし、会社の就業規則で「給与支払日が土日祝の場合、前倒しにする」と定められていたら、給与については、前倒しで支払うことになります

月末支払い給与は、必ず「前倒し」で!

ところが、月末支払いの給与については、就業規則で「前倒し」と定めてなかったとしても、前倒しで支払わなければなりません。

理由は、給与支払日が月末、かつ、土日祝のため支給を後ろ倒しにすると、支給が翌月にズレ込んでしまいます。そうなった場合、「賃金は毎月1回以上」 という労働基準法に抵触することになるから(後ろ倒しにすると、4月1日から4月30日までの間に1度も払われないことになってしまう)。

というわけで、今回の10連休に当てはめて考えた場合、月給の支払日を27日〜30日にしている企業は、連休明けに給与を後ろ倒しで支払うことはできないことになります。

きむら

長々と書きましたが、就業規則に定めていなくても、月末支払い給与でなくても、従業員への心証を考えると給与については前倒しで払うことが望ましいと思います。圧倒的に前倒しの企業が多いですからね…。
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4)決済については取引先・銀行に事前確認を!

仕入れ先や外注先などの取引先についても、支払日について事前に確認をすることをおすすめします。

取引先への支払いについても、民法の規定によれば「後ろ倒し」で構わないのですが、先方にも事情があることでしょう。

「支払いは4月26日、5月7日のどちらにしましょうか?」

と、確認をし、可能な限り相手の意向に沿うことで、取引先からの心証もきっと良くなることでしょう。

10連休中の銀行取引について

決済する際に重要な、銀行取引について。こちらも、銀行の担当者等に確認をし、把握するようにしましょう。

ここでは、一般的な注意点をあげておきます。

・10連休の間は窓口はお休み。

・ATMは稼働するものの、一部の端末で現金が足りなくなり、稼働を停止する可能性もあり。

・両替機は連休中に利用可能な銀行が限られる。

・連休中であっても、全国銀行資金決済ネットワークが休日等に提供する「モアタイムシステム」に接続する金融機関同士であれば、原則、振込の即時入金が可能。

・ATMやインターネットバンキングの限度額を超える振込みは、連休前後は窓口の混雑が予想されるので、連休前にお早目に手続きが必要。

・連休中の海外からの送金には、連休明けに対応。

・10連休中に口座振替日が設定されている場合、口座からの引落日は翌営業日(5月7日)扱い。

・連休前に振り出された小切手については、呈示期間が短くなるので注意。

・給与振込や口座振替請求等の依頼など、銀行へのデータの持込が期限が連休中または連休直後となる場合、持込期限が通常よりも早くなる可能性があるので、事前に確認が必要。

参考 2019年5月1日の改元および10連休に関する銀行取引の留意点について一般社団法人 全国銀行協会

5)資金繰りについても万全の準備を!

この10連休、入金が休日明けになる売上先が多数あるところは、要注意です。

特に手形取引をしている企業などは、末日入金の手形は必ず5月7日の入金になります。

給与ほか多額の支払を休日前にする場合には、短期で資金を借りておく必要があるので、今から、資金繰り表を作る・銀行の融資担当者に打診をする等の準備をしましょう。

(番外編)令和元年5月1日に会社の設立はできるか!?

ところで、新元号の初日である令和元年5月1日付で「会社を設立したい!」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

結論から言うと、残念ながらそれは出来ません

なぜかというと、4月27日から5月6日まで法務局もお休みになります。会社の設立日は、法務局への設立登記申請日になるので、どんな会社でも「令和元年5月1日」に設立は出来ないことになります。

ただし、個人事業の場合は事業開始にあたり登記等は不要のため、創業日を令和元年5月1日とすることは可能です。

また、会社の合併や事業譲渡などは、効力発生日を令和元年5月1日と定めることは可能です。

まとめ

経営者は10連休に備え、事前に確認したり準備しなくてはいけないことが、色々とあることがお分かり頂けたかと思います。

きむら

特に、決済(入金・支払)関係は、会社の信用や生命線にも関わることなので、今からしっかり準備をしておきたいところです。

この他にも、10連休中に営業をするところであれば、仕入れや運送ルートの確保、アルバイト等の人材の確保も必要になりますね。

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