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【会社の決算月】決め方・変更のしかたのポイント

こちらの記事は、これから会社を作って起業しようという方や、会社の決算月の変更を検討している経営者向けです。

税理士のきむら あきらこ(@k_tax)です。

これから会社を作ろうという方は、「いったい何月決算にすればいいのだろう?」と、悩まれているかもしれませんね。

また、会社の経営者の方の中には、「決算月を変えたいなぁ」と考えている方も、いらっしゃるかもしれませんね。

何となく3月決算にしちゃったんだけど、税務申告の時期(4月、5月)と繁忙期が重なって大変なんだよね。決算月って、変えられるのかな?変えられるとすれば、何月決算にするのがいいのかな?

社長

きむら

設立したあとも、決算月は変えることができますよ!

そこで今回は、会社の決算月を決めたり変えたりする上でのポイントをお話しします。

決算月を決める上での4つのポイント

これから会社を作るみなさん、経営者のみなさん、決算月は何月にするのがベストだと思いますか?

決算月を決める際に、考慮したい4つのポイントがあります。一つ一つ解説していきますね。

節税を重視したい…設立日から1年先を決算月に

節税策によっては、事業年度の月数が長ければ長いほど、節税の効果が高まることがあります。

例えば、消費税の納税義務の免除期間を長く取りたい場合など、です。

消費税の免税事業者について理解しよう(特集インボイス制度)

その場合は、設立日から1年先を決算月とし、可能な限り長くその恩恵を受けられるようにすると良いでしょう。

繁忙期を避けたい…閑散期を決算月に

中小企業は社長も決算に携わる度合いが高いです。

そこで決算日から2ヶ月間は、通常の業務以外に決算手続きや税務申告に関わらねばならないことを考え、決算日以後2ヶ月間を事業の忙しい月と重ならないようにするというのも1つの考え方です。

例えば繁忙月が12月であるならば、10月決算や11月決算は避けるようにします。

ハイシーズンの売上がその期の業績を左右する…ハイシーズンを期首に

ハイシーズン(売上が多くて儲かる月)の売上がその期の数値を左右する、という業種があります。

例えば耳鼻咽喉科がある医療法人は、花粉症がどれだけはやるかにより、2~3月の売上が大きく変化します。このような業種はハイシーズンを期首に持ってくると、年間の利益の予想が立てやすくなり、役員報酬の変更などの有効な節税策や決算対策を講じやすくなります

銀行対策重視なら…キャッシュが分厚くなる月を決算月に

銀行借入の必要性が高い業種ならば、金融機関が返済能力の判断の際に重視する「キャッシュが分厚い時期」を決算月とするのも一考です。

これは売上のピーク月と売掛金回収のサイトを勘案して決めます。例えば、3月が売上ピーク月・入金サイトが月末締めの翌月末入金であれば、4月決算にすると、決算書上キャッシュが潤沢になります。

きむら

この4つのポイントから、決算月を何月にするのか考えましょう!
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案外カンタンな決算月の変更手続き

冒頭で、会社設立後も、決算月は変更できると書きました。

これが意外にも、カンタンな手続きで変更可能なんです。

決算月は、会社の定款で定めているケースが一般的です。そこで、株主総会を開催して定款を変更すれば、決算月は変更できます。

ちなみに、決算月は登記事項ではないので、定款変更後も登記の必要はありません。その代わり、税務署等には届け出が必要となります。

具体的には、所轄税務署、都道府県税事務所、市区町村へ「異動届出書」を提出します。その際には、変更を決議した株主総会議事録の写しを添付します。

参考 [手続名]異動事項に関する届出国税庁 参考 異動届出書(PDF)東京都主税局

このように、拍子抜けするほど、手続き自体は楽なのですが、許認可事業などを行っている場合には、省庁等への届け出が必要になる場合もあります。

また、主要な取引先や金融機関には、決算月を変更した旨を連絡しておいた方が良いでしょう。

決算月の変更で注意すべきこと

最後に、決算月の変更で注意すべき点についてお話しします。

まず、税務署等へ届け出る期限です。決算月の変更をした場合の届出は「遅滞なく」することになっているので、例えば、3月決算を8月決算に変更した場合、届出の期限は8月末日ではなく、申告期限である10月末日ということになります。

この場合、逆に10月末日を超えて変更の届出を出すのは望ましくないということになります。

あと、予定外の利益が出すぎた場合に、決算月を変更するのはアリなのだろうか。3月に大きな利益が上がるので、3月決算から2月決算に変更するような具合に。

社長

きむら

一応、法律上は可能です。ただ、頻繁に変更をすれば「行き過ぎた節税をするためではないのか?」と税務当局から睨まれ、調査があった時などに変更の理由をきちんと説明できなければ、税務リスクが生じるものと思われます。

あと、何回も決算月を変更すれば、過去の業績比較がしづらくなるというデメリットもあります。決算月の変更は必要最低限に留めるようにしましょう!

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まとめ

きむら

決算月の変更は、株主総会で定款変更を決議するだけで可能です。登記の必要はありません。ただし、税務署等へ届出を出す必要はあります。
決算月を変更する場合は、①繁忙期や閑散期、②売上が多くて儲かる月、③キャッシュが分厚くなる月を勘案して決めると良いでしょう。
なお、決算月の変更に法律上の制限はありませんが、あまりにも頻繁に変更することは、税務署にも睨まれる可能性がありますし、過去の業績比較がしづらくなるので、お勧めできません。

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