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【令和元年の年末調整】年末調整の対象になる人ならない人

こちらは、平成30年の年末調整の書類を記入する、サラリーマン・バイト・パートの方向けの記事です。

令和元年の年末調整に関する記事は、こちらからまとめ読みすることができます。


小さな相続専門税理士のきむら あきらこ(@k_tax)です。

正直言うと、年末調整の書類って、書くのもおっくうだったりしますよね。

自分は正社員じゃないし、給料の額も少ないけれど、年末調整しなきゃいけないのかな?面倒だ。

逆に、こんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。

退職後、このあと他のところで働くつもりもないのだけど。確定申告するのも手間だから、会社で年末調整してくれないかなぁ。

きむら

そんなあなたへズバリお答えします。今日のテーマは「年末調整の対象になる人ならない人」です。

年末調整の対象となるのは、勤め先で「年末まで働いていた人」

年末調整とは
「サラリーマンの1年間の所得税等(所得税・復興所得税)の精算」です。

つまり、1年間の収入が確定したあとに精算するものなので、年末調整の時期は、原則としてその年の最後の給与を支払う時(12月)になります。

だから、年末調整の対象となる人はカンタンに言うと
「年の最後までその勤め先で働いていた人」です。

役員でも、正社員でも、パートさんでもアルバイトでも、役職や働き方や給与の額に関わらず、年の最後までその勤め先で働いていたのであれば、年末調整の対象者になります。

年末調整の対象とならない人

ということは、反対に年の途中で退職した人は、原則的には年末調整の対象となりません

なぜなら正確な所得税等は、1年が終了しなければ確定しないからです。

また、2か所以上で働いていて「ここがメインの勤め先ではない」という人(=『給与所得者の扶養控除等申告書(俗に言うマル扶)』を年末調整を行う日までに提出していない人)も、年末調整の対象となりません。1年間の所得税等の精算のしようがないからです。

その他、給与収入2,000万円超の高額所得者や、災害減免法の規定により源泉所得税の徴収猶予または還付を受けた人は、確定申告で所得税等の精算をするので、年末調整の対象となりません。

年末調整の対象とならない人はこんな人

  • 年の途中で退職した人
  • 2か所以上で働いていて、勤め先に「給与所得者の扶養控除等申告書(マル扶)」を出していない人(=その勤め先がメインの職場ではないという人)
  • 給与収入年2,000万円超
  • 災害減免法の規定により源泉所得税の徴収猶予または還付を受けた人
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「年末まで働いていた人」でなくても、年末調整できる場合も!

このように、基本的に「年末まで勤務先で働いていた人」を対象に行われる年末調整。

ところが、一定の場合には、年の途中で退職した人でも、年末調整を受けることができる場合があります。だったら「年末」調整じゃないだろ~と、ツッコミたくなりますが。

まず、年の途中で退職した場合でも、再就職の見込みがないなど、その時点で確実に年間の所得が確定するという場合は、退職時に年末調整します。

また、退職ではありませんが、海外勤務により非居住者となる場合には、出国する時点でその年の日本での給与所得が確定するので、出国時に年末調整します。

中途退職でも年末調整できる人

  • 12月の給料日・ボーナス支給日の後に退職した人
  • パートタイマー等で退職してその後就職せず、年収103万円以下で確定している人
  • 海外転勤などで非居住者になった人
  • 心身に著しい障害を負って退職し、再就職する見込みがない人
  • 死亡により退職した人

まとめ

きむら

年末調整の対象となる人はカンタンに言うと「年の最後までその勤め先で働いていた人」。役員でも、正社員でも、パートさんでもアルバイトでも、役職や働き方や給与の額に関わらず、年の最後までその勤め先で働いていたのであれば、年末調整の対象者になります。

ただし、その例外もあります。詳しくはこちらのフローチャートをご覧ください。

年末調整の対象となる人・ならない人のフローチャート