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【年末調整】2019年(令和元年)から変わる書類、2020年(令和2年)から加わる新書類

(速報:9月9日、国税庁ホームページ上に、令和元年分年末調整のための各種様式が公開されました。)
令和元年(2019年)分・年末調整の様式・手引きが出そろいました!【国税庁】

こちらの記事は、年末調整の書類を記入する方や、企業の年末調整担当者向けです。

令和元年の年末調整に関する記事は、こちらからまとめ読みすることができます。


税理士のきむら あきらこ(@k_tax)です。

6月28日、国税庁ホームページにて、変更を予定している年末調整関係書類等が案内されました。

(▼中には、年末調整では使わないものや、勤め先側が使う書類もあります)


きむら

早いものだと、今年(2019年)の年末調整から書くものもありますよ!

まだ「税制改正を反映した様式イメージです」とのことなので、今後、レイアウトの調整などを行う可能性がありますが、そう大きく変わることはないでしょう。

ちょっとお先に、どんなふうに年末調整の用紙が変わるのか、中身をチェックしてみましょうか。

よろしければ、最後までお付き合いください。

令和2年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

「令和2年分」ですが、今年(令和元年)の年末調整の際に書く書類の1つでもあります。

役員でも、正社員でも、パートさんでも、アルバイトでも、役職や働き方や給与の額に関わらず、メインの勤め先には必ず提出しなくてはならない、大切な書類である「扶養控除等(異動)申告書」の令和2年バージョンです。

確定版は、今年(令和元年)9月末頃の掲載を予定とのこと。


変更点は次の2つです。

「単身児童扶養者」欄が追加

税制改正で、「単身児童扶養者(未婚のひとり親)」に該当する場合も、住民税の非課税措置の対象になりました。

そのため、住民税に関する事項に「単身児童扶養者」欄が追加されました。

基礎控除額引き上げに伴う数字の変更

また、令和2年から、基礎控除額が38万円から48万円に引き上げられたことに伴い、注書きの部分の数字が変わっています。

場所 変更前 変更後
A 源泉控除対象配偶者 所得の見積額が85万円以下 所得の見積額が95万円以下
B 源泉対象扶養親族、同一生計配偶者 所得の見積額が38万円以下 所得の見積額が48万円以下

参考:変更前の扶養控除等申告書

【平成30年の年末調整】平成31年(2019年)分マル扶(扶養控除等申告書)の書き方を徹底解説 ■ スポンサー広告 ■

令和2年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書

このおそろしく長い名前の書類は、来年(令和2年)の年末調整から使用します。

確定版は、令和元年12月末頃の掲載を予定とのこと。


名前をよく見るとわかりますが、配偶者控除等申告書に、「基礎控除申告書」と「所得金額調整控除申告書」という2つの申告書がくっついたものです。

つまり、1枚で3つの役割ということか!

きむら

そのとおりです。では、新しく加わった2つの申告書を、1つずつ改正の内容と合わせながら、見ていきましょう。

参考:変更前の配偶者控除等申告書

【平成30年の年末調整】平成30年分の配偶者控除等申告書の書き方を徹底解説

基礎控除申告書と基礎控除の改正

私が、税理士業界に入ったばかりの頃
「人間だったら誰でも平等に受けられる控除、基礎控除」
と教えられたものでした。

基礎控除は今は、お金持ちでもそうでない人も、一律38万円です。

ところが令和2年からは、38万円から48万円にひきあげられた上に、所得に応じて、段階的に、

  • 32万円(所得金額2,400万円超2,450万円以下)
  • 16万円(同2,450万円超2,500万円以下)
  • 0円(同じ2,500万円超)

と、縮小していくしくみに変わります。

なんとこれは画期的!まあ、ほとんどの場合、控除は48万円になりそうだよね。

そうですね。でも、年末調整で基礎控除を受けるためには、この「基礎控除申告書」に記入をする必要があります。

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所得金額調整控除申告書と新設された所得金額調整控除

令和2年から、改正により「所得金額調整控除」が新たに設けられるので、この申告書を書くことになります。

というわけで、所得金額調整控除の説明をしましょう。

まず、令和2年から給与所得控除額(給与所得者の概算経費)が、一律10万円引き下げられることになります。

同時に、給与所得控除の上限額が適用される給与等の収入金額は850万円とされ、その給与所得控除の上限額が195万円(現行220万円)に引き下げられます。

つまり、令和2年から、給与の収入金額が850万円を超える場合には増税となってしまいます。

そこで、一定の給与収入の金額が850万円超1,000万円以下の層の税負担を軽減すべく、次のいずれかの要件に該当する場合には、所得金額調整控除として、(給与等の収入金額-850万円)×10%を所得から控除することとしました。

次の要件のいずれかに該当
  • 自身が特別障害者に該当
  • 特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族がいる
  • 23歳未満の扶養親族がいる

この控除の適用を受けるために提出が必要な申告書が「所得金額調整控除に規定する申告書」です。

きむら

自分で書いていても、頭こんがらがってきます。なんとも複雑な税制になってしまいました。

 まとめ

「令和2年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、今年(令和元年)の年末調整から、「令和2年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」は、来年(令和2年)の年末調整から書く書類です。

きむら

もう、うんざりするほど複雑ですよね。そのため、国も罪滅ぼし?で年末調整ソフトウェアを無償提供するのでしょう。

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