こちらは、税法用語に詳しくなりたい、経営者や経理担当者向けの記事です。
小さな相続専門税理士のきむら あきらこ(@k_tax)です。
不定期連載「税法用語の意味がわかるブログ」第24回目です。
「ふるさと納税」について、身近で話題になることも多いですよね。
身近になった背景には、お礼で特産品のお返しをもらえたり、税制改正でふるさと納税が活用しやすくなったことなどがあげられます。
税理士きむら
そこで2回にわたり、税法の世界での寄付金の取り扱いについて、お話しをしていきます。
※こちらが後編の記事です。
税法用語の意味が分かるブログ(25)「会社の寄附金の損金算入限度額」寄付金税制の体系
まずは寄付金税制の概要を図表にまとめてみました。
寄付をした場合の優遇税制は、会社(法人税)と個人(所得税)の両方にあり、さらに個人の場合は「税金を少なくするもの(税額控除)」と「所得を少なくするもの(所得控除)」とに分かれています。
税法用語の意味がわかるブログ(2)「所得控除・税額控除」【図表】寄附金税制の概要(国税)
この4種類のいずれにも該当しない寄付金は、一般の寄付金として、優遇税制等の対象外になります。
寄付金の税務は、まず種類分けから!
図表を見てわかるとおり、寄付金の実務は、まず寄付金を4種類に分け、どのような税務上の優遇措置を受けることができるのか判断することから始まります。
ただし、寄附金の種類は、寄付先の名前を見ただけでは、ぱっとは判断しづらいもの。そこで、次の点をチェックした上で判断するようにしましょう。
寄付先に問い合わせる
寄付先にとって寄付金は大切な資金源です。
そこで、寄付を集めやすくするため、寄付者にとってどういう税務上のメリットがあるか、質問があれば回答できるようにしていることがほとんどです。
遠慮なく、どの種類の寄付金に当てはまるのか、質問しちゃいましょう。
寄付金の領収証を見る
所得税では、確定申告書に寄付金の領収書等を添付するか呈示することが必要になります。
たいての場合、領収書等には
「所得税法○○条、法人税法○○条の規定の適用を受けることができます」
「指定寄付金に該当します」
等の文言が入っています。
その文言から判断し、どの種類の寄付金に当てはまるのかわかる場合があります。
内閣府のホームページをチェックする
NPO法人に寄付をした場合、その法人が認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)等に該当するかどうか不安な場合には、内閣府NPOホームページに掲載されている認定NPO法人等の一覧で確認することができます。
寄付をする際に「どうせ寄付するなら、税務上有利になるようしたい」と考え、優遇される寄付先かどうか確認してから寄付を実行することもあるでしょう。その際のご参考になれば幸いです。
次回は、会社の「寄付金の損金算入限度額」について、お話しします。
■ スポンサー広告 ■まとめ
税理士きむら
寄附金の種類が判断しづらい時は、次のよういするといいですよ。
・寄付先に問い合わせる
・寄付金の領収証をよく見る
・内閣府のNPOホームページをチェックする
※「税法用語の意味がわかるブログ」は、研修出版「月刊経理ウーマン」に連載中の「税法用語の意味がわかる辞典」をリライトして記載しています。