年末調整の書類の記入に関して、ピンポイントで問題を解決されたい方は、まとめ記事から必要な情報を探されると便利ですよ!
こちらは、年末調整の書類を記入する、サラリーマン・バイト・パートの方向けの記事です。
小さな相続専門税理士のきむら あきらこ(@k_tax)です。
年末調整の際には、マイナンバーを書くべき書類がいくつかあります。
税理士きむら
マイナンバーを書くかどうかは、勤め先の指示に従うようにしてください。勤め先が一定の要件を満たしていれば、マイナンバーの記載は省略できるからです。
年末調整でマイナンバーの記入が必要な書類
平成28年分から、扶養控除等申告書(以下、マル扶)には、あなたや扶養家族の個人番号(マイナンバー)を記入する必要があります。
また、配偶者控除等申告書には、あなたの配偶者のマイナンバーを記入する必要があります。
MEMO
平成28年4月1日以降提出する次の書類は、マイナンバーの記載は不要です!
- 保険料控除申告書
- 配偶者特別控除申告書(平成29年分までの書式)
- (特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
でも、毎年、年末調整の書類にマイナンバーをその都度書くのって、なんだか労力のムダという気がする…。それに、自分のマイナンバーが書かれた書類をむやみに増やしたくないなぁ。
従業員
そういう意識の方も、少なからずいらっしゃるかと。
実は、勤め先が一定の要件を満たした帳簿を備える場合には、このマイナンバーの記載を省略することができるんですよ。
平成28年分のマル扶のマイナンバー記載省略
国税庁から出たQ&Aによると、この3つの要件を満たしていればマル扶へのマイナンバーの記載は省略できます。
- 会社等と従業員との間での合意がある
- 従業員がマル扶の余白に「個人番号については給与支払者(会社等)に提供済みの個人番号と相違ない」旨を記載する
- 会社等が既に提供を受けている従業員等の個人番号を確認し、確認した旨をマル扶に表示
平成29年分以降のマイナンバー記載省略
平成29年から、会社等が一定の帳簿を備える場合には、マイナンバーの記載は要しないこととなりました。
その一定の帳簿とは、マル扶やその他の書類に記載されるべき、従業員本人、控除対象配偶者又は控除対象扶養親族等の氏名及びマイナンバー等を記載したもので、次の1~5の申告書の提出を受けて作成するものになります。
- 給与所得者の扶養控除等申告書(マル扶)
- 従たる給与についての扶養控除等申告書
- 給与所得者の配偶者控除等申告書
- 退職所得の受給に関する申告書
- 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
帳簿の具体的な記載内容は次のとおりです。
- 1〜5に記載されるべき提出者本人、控除対象配偶者、控除対象扶養親族等の氏名、住所及びマイナンバー
- 帳簿の作成に当たり提出を受けた申告書(上記1~5の名称とその提出年月)
まとめ
あなたの勤め先が、こういった措置をとっていれば、年末調整の書類へのマイナンバーの記載は省略できることになります。
税理士きむら
マル扶や配偶者控除等申告書に、マイナンバーを書かなくてもいいかどうかは、あなた(従業員)が決めることではなく、勤め先が所要の措置を取っているかどうかで決まることなので、勤め先の指示に従うようにしてくださいね!